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モノを手放す生き方とは

ふないゆかりです。
今日は少し前にネットの記事を読んでいてふと思ったことを。

最近、「人が生きていく中で、モテる(=手にできる)モノの数には限りがあるんだな」と感じることが増えました。
若い頃は、あれもこれもと、たくさんのモノを手に入れて、人生を楽しもうとするものです。欲しいモノを追い求めて一生懸命に頑張る。エネルギーも体力も十分にあるからこそ、できることなのかもしれません。

ここで言う“モノ”とは、物理的なモノ――たとえば車や家といったものもあれば、職場での地位や役職といった社会的なポジション、あるいは好きな人からの愛情など、形のないものも含まれます。

でも年齢を重ねていくと、不思議と「手に入れる」ことよりも、「手放すこと」がテーマになってきます。あんなに頑張って手に入れたモノなのに、ふと、それが重荷に感じられることもある。
最近では「断捨離」という言葉が広く浸透していますが、何かを手放すことで心が軽くなる、そんな感覚を求めている人が増えているのかもしれません。

その背景には、体力の衰えといった現実的な理由に加えて、「自分が何を持っているか」を客観的に見られるようになるという内面的な変化があります。

さらに、インターネットの存在も大きな要因のひとつです。必要な情報やサービス、娯楽まで、ほとんどのことがオンラインで手に入る時代。モノを“持つ”ことの価値が、昔ほど絶対的ではなくなってきました。持っていなくても困らない。そう気づくことで、手放すハードルがぐっと下がっているのかもしれません。

そう考えると、若いうちにあれもこれもと手に入れてみるのは、決して無駄ではありません。
その中で「これ以上は持てないな」「これを手に入れるには、あれを手放した方がいいかもしれない」と、自分の限界を知る経験にもつながっていくからです。

とはいえ、人間ですから、「本当にこれを手放していいのだろうか」「これを失ったら、自分はどうなってしまうのだろうか」と、不安になるのも当然です。そしてその不安が、やがて“悩み”となって心にのしかかってくることもあります。

私たち相談スタッフは、そんな悩みを抱えた方の話に耳を傾ける立場にあります。
「私たちがその悩みを解決する」というよりも、「その人が自分自身で答えを見つけていけるように、そっと背中を押す」

そんな存在でありたいと思っています。

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